「2019年版 C・D 問題編」

2019年版 救急救命士国家試験対策
 出題分野別 国試問題・解説集 C・D 問題編

ISBN978-4-908980-05-3 C3047
MainTitle:「国試問題・解説集」
SubTitle1:「2019年版 救急救命士国家試験対策」
SubTitle2:「出題分野別」
SubTitle3:「C・D 問題編」
編 著:小関 一英
     著:菊川 忠臣
B5判/386頁
発行年月日:2018年06月26日(初版第1刷)
価格(税込):3,740円
 

国試 C・D 問題 (第36回〜41回/6年分) 300 題
   9の分野・65の項目に分類!
   普段の学習に,国試直前の再確認に,最適の
    1冊です。
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■序文に代えて■  ―第36回〜41回救急救命士国家試験における状況設定問題の傾向と対策―

救急救命士国家試験 (以下,国試) は一般問題 (150問) と状況設定問題 (50問) との2系統からなっている。それぞれ通常問題 (一般問題ではA問題,状況設定問題ではD問題という) と必修問題 (一般問題ではB問題,状況設定問題ではC問題という) とがある。合格基準点は,通常問題で60%以上,必修問題では80%以上の点数としている。
さて,このシリーズは毎回,直近の5年間について解説を続けることにしている。昨年暮れに発刊した『2018年版A・B問題編』は,最近5年間 (第36回〜40回) の一般問題(A・B問題750問) を解説し発刊した。昨年度『C・D問題編』を発刊できなかったので,本書『2019年版C・D問題編』は,今春施行された第41回国試問題を含めて,第36回〜41回の6年分 (全300問) を解説している。
状況設定問題の共通するパターンは,《救急要請までの状況》→《救急隊現場到着時観察所見》→《設問》→《選択肢》の順序からなっている。受験生が各設問を読み通していくときにたどる思考の順路に沿って,著者もできるだけ一緒に考えを進めることを想定して解説した。また,各問題では,正答を得るための注目すべき点や『救急救命士標準テキスト』(以下,「標準テキスト」) の記述箇所を指摘するようにした。
著者の解析によるとC・D問題は,(1)救急疾患,(2)外傷,(3)外因性疾患 (中毒・環境障害など) の3つの該当分野から出題されている。また,設問の要点によって,a.現場での優先順位や適切な処置を問う問題,b.観察所見を予想する問題,c.疾患または病態を推定 (外傷では損傷部位の推定) する問題,d.搬送中の体位または医療機関での検査や治療を予想させる問題,の4種類に分類できる。このように分類した場合に出題数はどのように分布したかを示したのが表2である (全300問を対象)。本書の構成は,まず該当分野〔(1)〜(3)〕で分け,それぞれの分野からの出題を設問の要点(a〜d)の順序で並べ替え順に解説した。
出題される該当分野の約60%は救急疾患からである。外傷分野および外因性疾患の分野からは各々25%,11%である。また,設問の要点で最も多いのは,状況や観察所見から判断できる疾患 (外傷では損傷形態) や病態の推定で約40%を占めており,やはり各種の病態や疾患の特徴に関する知識は必須であることがわかる。次いで多いのは,優先順位の最も高い処置,あるいは最も適切な処置はどれか,という設問である。救急現場で優先順位を含めて適切に判断・処置ができるか否かの設問は,救急救命士をめざす受験生の実力を試すには良問が多い。
救急疾患分野の状況設定には傷病者が主に示す症候があるので,「標準テキスト」 の救急症候学の項目に従って整理した。最も多く出題される症候は,心肺停止,意識障害,呼吸困難の3症候である。次いで,胸痛・腹痛・吐血下血・精神障害である。これらは,日常的に救急搬送されることが多いので,出題されるのは当然と言ってよい。外傷分野については,受傷機転別に分類した。バイク・自転車・歩行者および転落転倒による受傷が多い。その他,中毒・環境障害による傷病者は表のごとくである。
以上のような解析結果をもとに本書は構成されている。過去6年分の国試問題を配列したので,受験勉強にあたっては標準テキストの中で着目すべき箇所を効率よく学習することができると思う。すでに国試対策問題集や解説集が他社から出版されているが,本書のように国試問題の解析をもとにして編集され,かつ,わずか2名で執筆されたものは他書に類をみない。
本書の基になっている状況設定問題は300問に達したが,解説の執筆は先に発刊した「A・B問題編 (750問)」 と同様,救急救命士として教鞭をとっている菊川忠臣氏と小関で分担した。特に,設問の約半分近くを占める救急現場での処置と判断,最新の心肺蘇生法に関連する解説は菊川氏が担当した。
本書が救急救命士をめざす多くの受験生だけでなく,養成機関で教鞭をとる教員と救急救命士の方々にも役立つことを願っている。
平成30年6月 小関 一英


■目 次■

第T章 症候学
      【設問・解説     1〜 】 心肺停止
      【設問・解説   21〜 】 アナフィラキシー
      【設問・解説   26〜 】 ショック
      【設問・解説   32〜 】 意識障害
      【設問・解説   48〜 】 頭 痛
      【設問・解説   53… 】 痙 攣
      【設問・解説   54〜 】 運動麻痺
      【設問・解説   63〜 】 めまい
      【設問・解説   66〜 】 呼吸困難
      【設問・解説   89〜 】 喀 血
      【設問・解説   91〜 】 失 神
      【設問・解説   96〜 】 胸 痛
      【設問・解説 110〜 】 腹 痛
      【設問・解説 125〜 】 吐血・下血
      【設問・解説 135〜 】 腰背部痛
      【設問・解説 140〜 】 発 熱
      【設問・解説 143… 】 嘔吐・下痢
      【設問・解説 144〜 】 精神障害
      【設問・解説 155〜 】 ストレス障害
      【設問・解説 158〜 】 (小児)心肺停止
      【設問・解説 160〜 】 (小児)アナフィラキシー
      【設問・解説 163〜 】 (小児)意識障害
      【設問・解説 165〜 】 (小児)痙 攣
      【設問・解説 167〜 】 (小児)呼吸困難
      【設問・解説 169〜 】 (小児)吐血・下血
      【設問・解説 171〜 】 (小児)発 熱
      【設問・解説 173〜 】 (妊婦)痙 攣
      【設問・解説 175〜 】 (妊婦)性器出血
      【設問・解説 178〜 】 (妊婦)分 娩

第U章 在宅医療
      【設問・解説 181〜 】 ショック
      【設問・解説 182〜 】 意識障害
      【設問・解説 184〜 】 呼吸困難

第V章 災害医療
      【設問・解説 192〜 】 外 傷

第W章 外 傷
      【設問・解説 195〜 】 四輪運転
      【設問・解説 203〜 】 二輪運転
      【設問・解説 213〜 】 歩行者・自転車
      【設問・解説 226〜 】 墜 落
      【設問・解説 229〜 】 転落・転倒
      【設問・解説 240〜 】 挟 圧
      【設問・解説 246〜 】 打 撲
      【設問・解説 248〜 】 穿通創
      【設問・解説 256〜 】 巻き込み
      【設問・解説 259… 】 開放創
      【設問・解説 260… 】 切 断

第X章 熱 傷
      【設問・解説 261〜 】 火 災
      【設問・解説 263… 】 熱 傷
      【設問・解説 264… 】 (小児)熱 湯

第Y章 化学損傷
      【設問・解説 265… 】 化学損傷
      【設問・解説 266… 】 苛性ソーダ

第Z章 電撃症
      【設問・解説 267… 】 電撃症

第[章 中 毒
      【設問・解説 268… 】 神経ガス
      【設問・解説 269〜 】 医薬品
      【設問・解説 274〜 】 有機リン
      【設問・解説 276〜 】 ガス中毒
      【設問・解説 279… 】 覚醒剤

第\章 環境障害
      【設問・解説 280〜 】 窒 息
      【設問・解説 286… 】 (小児)窒 息
      【設問・解説 287… 】 (妊婦)窒 息
      【設問・解説 288… 】 (小児)溺 水
      【設問・解説 289〜 】 熱中症
      【設問・解説 292〜 】 低体温症
      【設問・解説 296… 】 放射線事故
      【設問・解説 297〜 】 減圧障害
      【設問・解説 299… 】 酸素欠乏
      【設問・解説 300… 】 凍 傷


■編著:小関  一英
              (前)帝京平成大学健康メディカル学部医療科学科教授
              (元)川口市立医療センター救命救急センター長
               救急科専門医・指導医,医学博士
■著   :菊川  忠臣
               帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科講師
               救急救命士,健康科学博士
 
 

 
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